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【腰痛】安静よりも動いた方がいい場合もあります|ケアガイド
「動いてもいいのか不安」そんなふうに感じている方へ

「腰が痛いけど、何をしたらいいかわからない」「動いてもいいのか不安」そんなふうに感じている方へ——。
腰痛は現代社会において、80%以上の人が人生のうちに一度は経験すると言われています。
運動やスポーツを楽しむ方にも多く、やりたいエクササイズができなくなった、競技を続けられなくなった、仕事や生活に支障が出ているという悩みにつながることが少なくありません。
ただこの腰痛、何もしなくても痛みが軽減してくることも多く、それを「治った」と思ってしまい、適切なケアをしないまま放置してしまう方も少なくありません。
また、痛みが慢性的(3カ月以上)に続いている場合でも「安静にして温める!」と考えがちですが、実は動いた方が良いケースもあります。原因によって、やるべきことは人それぞれ違ってきます。
腰が痛くなる原因は?

ケガなどによるものはもちろんですが、精神的なストレスや食生活・生活習慣、最近では脳が「腰が痛い」と思い込んでいるようなケースもあると言われています。腰痛治療では“脳と身体”の関係も注目されており、当オフィスでもこの視点を重視しています。
痛みだけに注目していると、実は他の部位に負担がかかっていて、身体のバランスが崩れていることがあります。そのバランスを脳が「正しい」と覚えてしまうことで、痛みが繰り返されることもあります。
こうした背景から、若い頃に腰痛を経験した人が、大人になっても同じような腰痛に悩まされるケースも多いといわれています。
「腰痛はしばらく経つと治るけど、またしばらくすると繰り返す」そう感じている方も多いのではないでしょうか。しっかりとした評価とケアを受けていないと、再発しやすいのも腰痛の特徴です。
原因となる部位は人それぞれ

腰痛とは、背中の下から骨盤にかけてのあたりに生じる痛みの総称です。腰痛で最も大切なのは、「何が原因でその痛みが起きているのか」をしっかり見極めることです。
原因として考えられるもの
- 骨が折れている、筋肉がかたい、関節の動きが悪い
- 内臓疾患など、深刻な病気が関係しているケース
- 精神的ストレスや仕事環境、生活習慣などによるもの
- 脳が「痛い」と思い込んでいるケース
※ぎっくり腰、スポーツや事故による外傷、脚のしびれが強い、力が入らないなどの症状がある場合は、まず整形外科などの医療機関を受診してください。
その他の疾患が関係しているもの
以下のような疾患が腰痛と関係する場合もあるため、医療機関の受診も含めて正確な評価が必要です。
- 腰椎椎間板ヘルニア(神経が圧迫され腰や脚に痛みが出る)
- 椎間関節症候群(腰の関節の動きに関連する痛み)
- 脊柱管狭窄症(神経の通り道が狭くなり、しびれや歩行障害が出る)
- 脊椎すべり症・分離症(背骨がずれて不安定になり痛みを引き起こす)
- 仙腸関節の問題(骨盤の関節の動きの悪さによる腰痛)
- 強直性脊椎炎・ライター症候群(自己免疫疾患などが原因となる)
腰痛に対する総合的なアプローチ

当オフィスでは、腰痛の原因を正確に見極めるため、初回にしっかりとカウンセリングと評価を行います。医療機関の受診が必要と判断される場合は、そちらを優先するようご提案することもあります。
この“初回の評価”をとても重視しており、時間をかけて丁寧に状態を確認します。深刻な病気などが背景にない腰痛であれば、多くの場合、適切な施術と運動によって改善が見込めます。
ただし、痛みが和らいでも「なぜ負担がかかったのか」を理解し、エクササイズや生活習慣を見直すことが必要です。
カイロプラクティックでは関節の動きを整えることで、周囲の筋肉や神経系を含む身体全体にも良い影響を与えることができます。腰部・骨盤帯まわりには多くの筋肉があり、それらのバランスを調整することもとても大切です。
一人ひとり負担のかかり方は違うため、当オフィスでは
- カイロプラクティック(骨・関節)
- 筋肉のバランスケア(筋肉)
- エクササイズ/セルフケア指導(運動)
- 生活習慣アドバイス(予防)
上記を組み合わせた総合的なアプローチを行っています。まずはご自身の状態を知ることから始めてみませんか?
※初回の検査結果をもとに施術計画(ケアプラン)をご提案し、再発しにくい身体づくりとセルフケアをサポートします。
腰痛治療のガイドライン
WHOによるガイドライン(2023)
成人の慢性腰痛に対する非外科的なケアに関するWHOの推奨 - 一次・地域医療の現場での対応指針
このガイドラインは、医師、看護師、カイロプラクター、作業療法士、理学療法士、薬剤師、心理士、地域医療従事者などの臨床スタッフ、および公衆衛生プログラムや医療システムの管理者にとって有用なものとされています。
このガイドラインにおいて、WHOは慢性の一次性腰痛に対して非外科的な介入を推奨しています。推奨される介入には以下が含まれます:
- 知識とセルフケア戦略をサポートする教育プログラム
- 運動プログラム
- 脊椎マニピュレーションやマッサージなど一部の理学療法
- 認知行動療法などの心理療法
- 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)などの薬物療法
このガイドラインではオピオイド鎮痛薬などの薬物療法については批判的な見解が示されており、「過剰摂取や依存のリスクがある」と指摘されています。
カナダカイロプラクティック協会によるガイドライン(2018)
- 薬や手術など何か身体に入れるものよりも、まずはカイロプラクティックなどのアプローチがすすめられる
- カイロプラクティックだけ、マッサージだけ、エクササイズだけというように何か1つのものだけで解決しようとするのではなく、それらを組み合わせた複合的なアプローチが効果的である
- 急性の腰痛、慢性の腰痛、脚の症状を伴う腰痛に関しても上記と同じことが言える
当オフィスでも、カイロプラクティックを中心に、筋肉や動作・生活への総合的な視点からケアを行っています。腰痛がつらいけれど「どうすればいいのか分からない」と感じている方は、ぜひ一度ご相談ください。
参考文献
- WHO guideline for non-surgical management of chronic primary low back pain in adults in primary and community care settings [Internet]. Geneva: World Health Organization; 2023.
- Bussières AE, Stewart G, Al-Zoubi F, Decina P, Descarreaux M, Haskett D, Hincapié C, Pagé I, Passmore S, Srbely J, Stupar M, Weisberg J and Ornelas J. Spinal Manipulative Therapy and Other Conservative Treatments for Low Back Pain: A Guideline From the Canadian Chiropractic Guideline Initiative. J Manipulative Physiol Ther. 2018 May;41(4):265-293.