いつからかカイロプラクティックや整体などの業界で聞かれるようになった言葉ですが、今回はズレに関して違った角度で書いてみたいと思います。
背骨というよりも、脊椎という方がしっくりくるのでこれより後は脊椎=背骨ということでお読みいただければと思います。
脳と関節の間にある大切な関係とは
そうすると脳がその関節の動きを正しく把握できない状態になります。
脳は十分な情報が脊椎から受け取れないと、足りない分を
「過去の経験」と「こうあるべき・こうしたいという期待」
から予想して補おうとします。
そういった”脳がどこか足りない部分を補う能力”は素晴らしいですが、それらが常に正しいとは限りません。実際の身体の状態と脳が思っていることに“ズレ”が生じることもあります。
これが脊椎のズレです(正確には脊椎と脳の間のズレ)。
脊椎からの情報と脳が出す指令にズレがあれば、何かしらの問題につながる可能性があります。少なくとも「なんだかあまり良さそうじゃないよね」というのは想像できるかと思います。
それは脳とからだが上手くコミュニケーションをとれていない状態になってしまうからです。
例えば、
- 本当は動きが悪くなっていてしっかりと動いていない関節なのに、脳が筋肉を余計に使うように指令を出してしまうことで、関節や筋肉を傷めてしまう可能性につながるかもしれません。
- 関節の曲がり具合や実際にあるポジションが、脳が考えているものと違うかもしれません。
パズルをイメージしてみてください
パズルのピースの形はあっていても、色や柄が違えば全体像としておかしな部分が出てきてしまいます。
同じようなことが脊椎のズレから起こりうるので、そのズレを改善することはからだにとって良いことになると思いませんか?
【カイロプラクティックアジャストメント】では脊椎から正しい情報が脳へと送れるように関節に刺激を入れることを目的としています。
「この関節は本当はもっと動くんだよ!」と脳に教えてあげるようなイメージです。
そして結果的に脳が関節を通してからだの状態をしっかりと正確に把握できるようにサポートすることになります。
余談ですが…
脊椎のズレや歪みと聞くと、なんだか骨自体が歪んでいたり、脱臼・亜脱臼のような本当にズレた状態を想像してしまいがちですが、最近の研究では脊椎にくっついている筋肉のバランスがくずれることでズレて見えているだけということが多いようです。
*骨盤に関しても上記と同じ様なことが言えると思います。
*本当にズレていることもあるので、専門家にチェックしてもらうことをおすすめします。
参考文献:
- Lelic D, Niazi IK, Holt K, Jochumsen M, Dremstrup K, Yielder P, Murphy B, Drewes AM and Haavik H. Manipulation of Dysfunctional Spinal Joints Affects Sensorimotor Integration in the Prefrontal Cortex: A Brain Source Localization Study. Neural Plast. 2016.
- Haavik H and Murphy B. Subclinical neck pain and the effects of cervical manipulation on elbow joint position sense. J Manipulative Physiol Ther. 2011 Feb;34(2):88-97.
- Haavik H (2015). The Reality Check.
コメントをお書きください